こんにちは。ベトナム担当の西です。

 

成長を続けるベトナム市場の今をお届けするレポート。後編では、ダイレクトマーケティング市場の現状についてご紹介します。

 

 ダイレクトマーケティング市場の今

 

ベトナムの街並み
 

■ダイレクトマーケティングの現状
 
ダイレクトマーケティング市場は年々成長を見せていますが、他ASEAN諸国と違いを見せているのは、訪問販売が古くからの市場として存在している点です。これは世界的プレーヤーであるAmwayなどが古くから市場を形成し、着実に成長しているためです。

 
ネット通販はインフラ環境の整備も進みここ数年で急成長、今後も成長基調と見られています。ネット通販は比較的新規参入が容易なため、いわゆるネット系事業者の展開に加え、リアルな店舗展開をする事業者の新たな参入などでプレーヤーが増えています。

 

■テレビ通販市場を取り巻く環境
 
テレビ通販市場も急成長していますが、ネット通販と比較すると新規参入が限られており、韓国系を中心とした既存プレーヤーを中心に成長を見せています。

 

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ASEAN各国のテレビ通販市場規模推移(単位:JPYm)
出所:Euro monitor Home shopping Thailand 2016、同Singapole2015、同Indoneshia2014、同Vietnam2014

 
ベトナムのテレビ普及率はほぼ100%、公的に民間の放送局は認められておらず、ベトナム国営テレビを中心とした限られた放送局のみで構成されています。都市部ではケーブルテレビでの視聴が一般的で、約80%が加入しています。ホーチミンを中心とした南部では2局のケーブルテレビのどちらかに加入して視聴するため、このどちらかの通販枠から出稿します。商品ターゲットにリーチすると思われる広告枠を、比較的容易に絞り込むことが可能といえるでしょう。

 

■テレビ通販で人気の商材とKBF(Key buying Factor)
 
他ASEAN諸国と同じく、人口の50%が30歳以下という若年層が多い人口構成であるベトナム。テレビ通販の利用年齢層は25歳から65歳と、ネット通販の利用者が25歳から45歳であるのに対し、比較的広い年齢層の人が利用しています。
 

特に活発な市場は美容市場と健康食品市場で、どちらも年率20%以上の成長を見せています。このふたつの市場が活発な理由としては、ベトナムの薬事法がそこまで厳しくないため、科学的根拠があれば効能効果の訴求が可能な点が大きいといえます。古くから進出しているジャパンブランドとしては資生堂、近年では富士フィルム(美白化粧品「アスタリフト」)や、健康食品で知られるやずやが進出しています。

 

ベトナムの人たちは、家族などをはじめとした近いコミュニティの中での口コミを重視する傾向が高く、現在では「SNS」がその登場以降、重要な役割を担っています。特にFacebookは効率の良い媒体として成立しており、双方向コミュニケーションを駆使してファンの獲得~囲い込みまでを可能にしています。また、新聞・雑誌、テレビなどの各種メディアの位置づけがはっきりしているため、商品特性やターゲット層別に、SNSを含む各種メディアの特性を活かした効率の良いコミュニケーション導線の設計が不可欠でしょう。
 

■FDAの取得期間やその対象商品
 
食品やサプリメント、化粧品、美容機器など、経口商品や肌などから身体に影響を及ぼす商品はFDAの対象となります。だいたいFDA承認までには、書類を準備する期間として1か月、申請~承認には3か月程度が必要です。

 

■クレジットカードの利用率と決済方法
 
ベトナムのクレジットカード発行数は約300万枚。これは人口から換算すると、30人に1人が保有している計算になります。複数枚持つ人がいることを考えると、利用者はもっと少ないでしょう。ローンやクレジットカードを知らない消費者もまだまだ多く、知っていても「借金をしたくない」「必要ない」と考える人も多いのが現状です。しかし、経済成長による中間層の増加に伴い、今後は増えると見通されています。

 

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以上、2回にわたってお届けしたベトナムの市場レポートでした。

 

チャイナプラスワンとして注目を浴び、実際に日系をはじめとする多くの企業が進出して久しいベトナム。経済市場として安定した成長を続け、中間層の増加など人々の生活レベルの向上、消費の多様化も見られるようになりました。

 

特にインターネットによる情報流通はASEANの中でもトップクラス。SNSを活用した新たな仕掛けなど、さまざまな試みもできる市場となってきています。ぜひ一度、トライステージにご相談ください。

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