こんにちは。タイ担当の平松です。

 

成長を続けるタイのダイレクトマーケティング市場の今をお届けするレポート。後編では、ダイレクトマーケティング市場の現状についてご紹介します。

 

 ダイレクトマーケティング市場の今

 

バンコク渋滞_1000pxl
 

■テレビ通販市場を取り巻く環境
 
タイにおけるテレビ通販市場はかなり確立されており、今後も順調に成長していくと予想されています。タイのローカル企業だけでなく、韓国とタイの合弁企業や日本とタイの合弁企業など、主に6社が展開しています。

 

タイDM市場
ASEAN各国のテレビ通販市場規模推移(単位:JPYm)
出所:Euro monitor Home shopping Thailand 2016、同Singapole2015、同Indoneshia2014、同Vietnam2014

 
テレビ通販において重要なコールセンターの外部委託もしやすい環境です。テレビ通販・カタログ通販が盛んなタイでは、コールセンターのオペレーターという職種もメジャーなため、経験豊富なオペレーター人材の確保も難しくありません

 

しかし、テレビの普及率が高いタイでも、日本と同様に若い世代のテレビ離れという現象は業界の課題となっています。テレビ通販のユーザーとしては40代以上の主婦層が多いため、そこをメインターゲットとした商品構成が望ましいとされます。バンコク市内よりも郊外に住む層からの利用が多いのも特徴です。

 

また、タイならではの特徴として、テレビのプラットフォーム環境が挙げられます。デジタル放送、衛星放送、ケーブルテレビの3つに分かれていますが、中でも衛星放送の利用が多く、その普及率はテレビ全体の99%といわれています。デジタル放送は規制がほかのプラットフォームより厳しく、放送できるコンテンツが限られているため、テレビ通販は衛星放送での展開が多くなります。

 

■テレビ通販で人気の商材とKBF(Key buying Factor)
 
タイのテレビ通販でよく取り扱われる人気の商材としては、キッチン用品と運動器具・美容関連商品が挙げられます。特にタイ人は「使用前・使用後」が明確に分かるものを好むことが影響していると思われます。

 

そして、ASEANの中でも最大の化粧品市場を有するタイ。その市場規模は3000億円を超える(※)とされています。美容関連商品に関しては、日本製・韓国製商品が高い人気を誇ります。ジャパンブランドに並んで、美容大国・韓国のブランドも浸透してきているといえるでしょう。
(※)「2012年アジアの化粧品市場」(株)総合企画センター大阪調べ

 

また、さまざまなものが安価に入手できるタイでは、価格に対しても敏感です。しかし、前述した効果に納得すれば、多少高い価格帯の商品でも購入にいたるケースも少なくありません。

 

■タイの広告事情
 
商品の使用効果を重視するタイの人たち。たとえばダイエット商材などを取り扱うと、「どのくらいの期間でどのくらいの効果が出るのか」というような問い合わせがコールセンターに入るという具合です。そういった商材の時には、使用効果をわかりやすく数字で表現するような演出が効果的でしょう。

 

そこで気になるのが広告表現についでです。タイの人たちはわかりやすい表現を好むため、「使用して○日後に○○cm細くなる」や「使用して○日後に白くなる」という表現と、実際の事例画像などをあわせて見せる形が望ましいです。

 

■FDAの取得期間やその対象商品
 
主に化粧品に関してはFDA申請が必要となります。原料が一般的によく使用されるものであれば、平均3ヶ月程度で認可取得が可能ですが、あまり普及していないものや新しいものを原料として使用している場合は、認可に長い時間を要したり、最悪のケースでは取得にいたらないこともあります。

 

■クレジットカードの利用率と決済方法
 
ASEANにおけるクレジットカードの利用率はまだまだ低く、タイも例外ではありません。ASEAN諸国ではCOD(Cash on Delivery)がメジャーであるため、テレビ通販の利用者の決済方法としてもCODが一番多く選択されています。インターネットの普及は進んでいますが、オンライン決済を積極的に利用する層は、先進国と比較するとまだ少ないのが現状です。今後のEC市場のさらなる拡大に応じて普及していくと思われます。

 

* * *

 

 

以上、2回にわたってお届けしたタイの市場レポートでした。

 

ここ2~3年は政情不安などもあり、進出を控える企業様もいらっしゃいましたが、ここ最近は再び積極的に展開される姿勢の企業様が目立つようになってきました。

 

さまざまなものが流通し、人々の「モノを見る目」変わってきた今。高品質なジャパンブランドへのニーズも、ますます高まりを見せるでしょう。

Pocket