こんにちは。トライマーケット編集部の樋口です。
さて、前回は「今さら聞けない『CRM』の大切なこと」として、そもそもCRMとは何か、なぜ必要なのかを“友人関係”になぞらえてお話しました。
では実際に、当社のCRMビジネスとしてはどのような施策が実施され、どのような結果が得られているのでしょうか…?
再びCRMビジネス推進室の中井秀を訪ね、当社ならではのCRMの特徴や、その具体的な事例、売上との気になる関係などについて、リアルなところを聞いてきました!
データ分析だけで終わらない、トライステージのCRM
■Q.一般的にイメージされるCRMと比べ、トライステージならではの特徴は何でしょうか?
企業によっては、顧客のデータ分析を行っている=CRMをやっている、と捉えていることもあるように思います。確かにCRMにおいてデータ分析は重要な要素ですが、本来のCRMは分析をしただけで終わり、ではありません。
当社で手がけているサービスの一番のポイントは、分析した後に、そのデータを使ってどのような施策を行うかを提案し、かつその実行までをトータルでご提供できることですね。
例えば顧客の定着率が悪い、という分析結果があれば、DM(ダイレクトメール)を「こういう属性のお客さまに対して」「いつ」打つと効果的ですよ、というプランを立てたり、メールアドレスがない場合も、電話番号からSNSでのこういうアプローチができますよ、とご提案したりして、その実行までをサポートします。
グループ会社にMCC(メールカスタマーセンター株式会社)があり、DMを安く発送することができるので、CRMビジネス推進室で送り先を決め、発送をMCCが行うという協業でスムーズに手配ができるのも特徴です。
施策の効果検証も繰り返し、回数ごとに高まってゆく精度
Q.では、施策を実行した後のフローは?
施策も、一度実施して終わりというわけではなく、結果を再度分析して、次の施策に活かすというPDCAを回していきます。
例えば、『1回目はこういった分類の人たちにEメールを送り、その中でこのような属性の方からは良い反応が返ってきたけれど、一方で別の属性の方からの反応はよくなかった』という結果があれば、次は反応の良かった方だけ残して、悪かった方は削除して別のグループをいれましょう、とご提案するなど。
それが繰り返されて、回数を重ねるごとにより精度が高まっていくという感じですね。
2回目の施策で、経費を半額にして売上はそのままに!
Q.実際に、検証を繰り返しながら精度を高めていった…という具体的なエピソードはありますか?
たとえば総合食品会社のダイレクトメールを発送したときのこと。1回目は年末に、20万部発送し、かかった費用が約1,000万円に対し売上が約4,000万円と、施策としてはまずまずの結果だったんです。
ただ、その20万部の内訳を吟味してみるとやはり、かなり偏りがあるわけです。反応があるグループ、まったくないグループ。反応がない人というのは、やはり今まで一度も購入した履歴のない人なんですね。結果として、反応のないグループは約10万部くらいありました。
それから2ヵ月後、期末なのでもう1度DM発送をやりたいという依頼をいただいて。今度はなるべく経費をかけたくないというご希望もあったため、1回目に反応の悪かった10万部をすべて削除し、反応のよかったグループのみを抽出した、合計10万部のDMとして打ったんです。
部数が半減した分、経費も半額の約500万円となりましたが、一方で売上は変わらず4,000万円という結果に。かなり効率のいい施策としてブラッシュアップされたのではないでしょうか。
全部任せられるから、“思いつき”を相談できる
Q.トータルソリューションについて、クライアントからの反応はいかがでしょうか?
クライアントの方からは、「全部任せられるので、新しい人を雇う必要もないし、いい意味で楽させてもらって儲けられてよかった」とおっしゃっていただいたことがありますね。
「この商品でDMが送りたい」ですとか「この商品でEメールが送りたい」などのご希望をお伺いできれば、クリエイティブも制作しますし、データ分析もしますし、その分析結果に基づいて誰に送るかも決め、発送もグループ会社からリーズナブルに手配します。つまり、クライアントとしては、人手もかからないので、思いつくだけでもいいんですね。
もちろん制作だけ、印刷だけ、発送だけをお受けすることもありますが、分析、実施、検証のPDCAサイクルを一括してまわしていけることが、当社のCRMサービスの特徴だと思います。
—以上、当社・CRMビジネス推進室の中井秀に聞きました。
売上はそのままに経費が半額になったというのも、検証を繰り返して精度が高まっていくわかりやすい事例でしたね。CRMサービスについての他の事例などをもう少し聞いてみたい…という方、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
インタビューの際、CRMも時代とともにその手法が移り変わっているという話も耳にしたので、そんな話題もまた近々改めて、お届けしたいと思います。