こんにちは。トライマーケット編集部の樋口です。

 

去る12月1日(木)、日本百貨店しょくひんかんに新たなコーナーが展開されました。その名も「森永新研究所」。このコーナーには、あの大手お菓子メーカーである森永製菓の研究者による直販プロジェクトから生み出された商品が並んでいます。

 

これまで日本百貨店に並んだことのない大手企業の商品。本記事では、森永製菓の新たなチャレンジである「森永新研究所」の立ち上げと、その立ち上げをサポートした日本百貨店とのコラボレーションの実現について、2回にわたってお届けします。

 

前編では、森永製菓株式会社 新領域創造事業部の金丸美樹氏に、「森永新研究所」の立ち上げについて伺いました。

 

既成概念にとらわれない事業創造を。そんな取り組みが生み出したプロジェクト。

森永製菓株式会社 金丸氏
          森永製菓株式会社 新領域創造事業部 金丸美樹氏
 

Q.「森永新研究所」の発足にいたった経緯をお聞かせください

私が所属する新領域創造事業部は、常に変革を続ける強い企業であるための風土改革を目的として2014年にスタートした部署です。新しい事業をつくることと、さまざまな取り組みを通じて外部から新しい風を入れるというふたつのミッションを持っています。具体的には、アクセラレータープログラムというベンチャー企業との共同事業の運営や、若手を中心とした挑戦意欲が高い社内人材と自ら事業を立ち上げている起業家などの外部人材との交流の場を設け、事業創造につながる機会を通じた風土づくりを手掛けています。

「森永新研究所」は、社内起業家育成講座の「森永道場」から生まれたプロジェクトです。この講座は企画した案に社外から招いたメンターの方のさまざまな角度からの意見や指摘を受けながら、4か月間にわたりブラッシュアップしていくというもの。社長への最終プレゼンを通じて最優秀賞となった企画がベースとなっています。

 

お客様の声をダイレクトに聞きたい。研究員の情熱が新たなモノづくりの形を生み出す

森永新研究所パンフレット
 

Q.その企画を通じてある課題が浮き彫りになったそうですね

ある程度長く続いている企業であればどこでも抱える問題だと思いますが、やはり成熟期を迎えた企業では効率化が重視され、企業としては当たり前ですが利益重視体質にならざるを得ません。一方で、商品サイクルが短くなっている今、企業は新たな商品アイデアをどんどん生み出さなければならないわけです。消費者の価値観やライフスタイルが多様化する中、これまでの枠組みにとらわれない新たな観点でモノづくりをすることの必要性を感じていました。

ベースとなった企画の立案者は研究員でした。通常新商品を生み出すとき、研究員は開発のところのみを担当します。ターゲットや販売ルート・販売価格の設定、お菓子のパッケージデザイン、店舗への販売はそれぞれ専門部署が手掛けます。開発した商品を世に出すには、その商品クオリティはさることながら、事前に設定した条件を満たし、かつ商品として一定の売れ行きが見込めると会社が判断したもののみ。当然ながら日の目を見ない商品もたくさんあるわけです。

しかし彼は、「お菓子」というモノづくりにたずさわる上で、自分の開発した商品に対するお客様の声を直接聞き、さらなる商品開発に活かしたいと考えたのです。これは新たな角度でのモノづくりを実現できるのではないかと思いました。少量生産し対面販売でお客様の反応を聞くスタイルであれば、市場の生の声を商品開発や改良に活かすこともでき、さらにその販売動向から量産の投資判断ができると踏んだのです。

 

Q.社内の方の反応はいかがでしたか?

これまでにない取り組みに、戸惑いの方が大きかったように感じます。ふだんは研究所にこもって開発しているわけですから、店頭に立って接客するなんて経験のない人ばかりですし。通常業務に加えて開発商品の試作を重ねていくなどもハードルになったのではないかと思います。最初の応募商品は思ったほど多くありませんでした。

でも、そんな中から手を挙げた第一陣の人たちは、とてもアグレッシブに取り組んでいました。商品開発から店頭に並べるまでのすべての工程に、一切妥協せずこだわり抜いた商品が、今回販売にいたった4つの商品なのです。

森永新研究所 開発商品
                今回販売にいたった4商品

うれしいことに、今回の取り組みを知った同じ食品業界の方々から、たくさんの応援や賛同の言葉をいただきました。生活に密着している食品業界は、古くから続く企業が多い。きっと同じような課題はどこにでもあるのではないかと思います。今回の私たちの取り組みが業界に新しい風を吹き込んだなら、こんなにうれしいことはありません。

 

 

以上、森永製菓株式会社の金丸氏に伺いました。

 

誰もが知る大きなブランドを持つ企業だからこそ持つジレンマ。
今回のプロジェクトは、常に成長し続ける企業づくりへの情熱と、研究者のモノづくりに対する情熱が生み出したしたものでした。

 

後編では、森永新研究所と日本百貨店がコラボレーションにいたった経緯をお届けします。どうぞお楽しみに。

 

ただ今「森永新研究所」は、日本百貨店しょくひんかんで期間限定コーナーを展開中です。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

 

             期間限定ショップ「森永新研究所」

 対象店舗:日本百貨店しょくひんかん
      千代田区神田練塀町8-2 CHABARA(ちゃばら)内
 開催期間:2016年12月1日(木)~12月27日(火)
 概  要:下記4商品が期間中一週ごとに新たに登場します
      ※商品詳細・販売期間についてはこちら
森永新研究所 開発商品

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