こんにちは。トライマーケット編集部の奈良岡です。

 

中国が世界のマーケットとして注目を集めて久しい今、日本をはじめとする各国はアジア全体を大きなマーケットとして捉え、その攻略に日々取り組んでいます。

 

今回は、アジア圏を中心にインフルエンサーネットワークを活用したマーケティングサービスを提供する株式会社Rouge Asiaの花堂 博美氏に、今アジアでニーズの高まる「インフルエンサーマーケティング」について伺いました。

 

今アジアで支持される「インフルエンサーマーケティング」とは

株式会社Rouge Asia_花堂 博美氏

 

Q.アジアで、インフルエンサーマーケティングを展開されるに至った経緯を教えてください。

 

Rouge Asiaがインフルエンサーネットワークを活用したマーケティングサービスを開始したのは今から約3年ほど前のことです。現在はもっともご依頼が多い東アジア・東南アジアを中心にサービスを提供しています。

 

日本国内の市場が今後シュリンクしていくことが見通されている中、急速な経済成長やそれに伴う富裕層の台頭など、今後消費の活性化が見込まれる大きな市場としてアジアをターゲティングする企業は多く、ご相談数も年々増えています。

 

アジア圏でインフルエンサーマーケティングが有効なのは、彼らの情報発信・収集手段と、価値観によるものです。経済成長とともにスマートフォン保有率が上がり、現在彼らの情報発信・収集デバイスはスマートフォンに集約されています。別の言い方をすると、テレビや雑誌など他の情報発信デバイスへ接触する人は少ないです。

 

そして、彼らが何かの消費行動を起こすときの判断基準は、自身が支持する情報源が発信するいわゆる「クチコミ」。アジア圏でインフルエンサーマーケティングが有効なのは、消費行動を活性化させる要素として、インフルエンサーが大きく影響を及ぼしているからです。

 

フォロワー600万人のインスタグラマーも。SNSを通じて「推す」こと

TOKYO_LUXEY

 

Q.インフルエンサーには、どのような方がいらっしゃるのですか?

 

多様なバックグラウンドの方がいらっしゃいますが、大きく分けますと、1)好きが高じてある分野のモノ・コトに関する熱量の高い情報を発信する人 2)いわゆる芸能人や有名人といったセレブリティ 3)専門誌やその業界の第一人者と言われるようなプロフェッショナル のだいたい3つに分類できます。

 

メディアとしては、例えば1)の人だとインスタグラムで600万人のフォロワーを持っていたりするので情報拡散力が高い。3)だとフォロワー数は数万人規模ですが、そのモノ・コトに親和性の高い富裕層やその分野に詳しい人たちだったりするので実質的な消費行動への誘導率が高いなどの特徴があります。

 

国によって主な使用メディアは変わってきますが、いずれの国も個人のSNS利用は日本の比ではありません。有名無名にかかわらず、誰もがSNSを通じて情報発信をし、情報収集をしています。いわゆる「自撮り」も大好き。日本のメーカーがアジア圏向けに自撮り専用のカメラを売り出し大ヒットするくらいです。自分のお気に入りや体験したことをSNSで発信し、受け取る側も常にチェックしているという状況です。

 

「インフルエンサーマーケティング」を制すはアジアを制す?

株式会社Rouge Asia_花堂 博美氏

 

Q.インフルエンサーマーケティングは、現地ではどのように活用されているのでしょうか?

 

欧米資本の企業はインフルエンサーマーケティングへの投資が多いと感じますね。米国系企業や欧州のハイブランド企業は積極的に実施しています。台湾やタイでは、著名なインフルエンサーは毎週開催されるインフルエンサーマーケティングイベントに引っ張りだこです。日本では、積極的に実施するところが数社出てきたといった感じでしょうか。専門部署を設置する企業も出てきました。

 

インフルエンサーマーケティングがうまいと言われる国としては韓国も挙げられます。彼らはそもそも自国以外の市場の取り込みを国家戦略としてきたという背景もあるからでしょう。

 

その点、日本は取り組みが遅れた感はあります。しかし、「ジャパン・クオリティ」への評価は依然高いので、さらにインフルエンサーマーケティングを活用することで、日本はまだまだ勝つチャンスがあると思います。

 

日本での事例としては、ある自治体がムスリム向けのPRを目的として、インドネシアのある女優さんをインフルエンサーとした試みを行いました。彼女のインスタグラムのフォロワーは96万人ほど。日本人で言うとモデルの梨花さんと同じくらいの数というと、その影響力がわかると思います。

 

日本で最近は、いわゆるインバウンド対応としてインフルエンサーマーケティングを活用したいという声を多く聞きます。現政権下で取り組まれている「地方創生」の流れもあり、今後より活性化するのではないでしょうか。

 

国ごとのメディアの隆盛をきちんと把握した上で、良質で実力のあるインフルエンサーネットワークを活用できるかどうかが、その効果を左右するインフルエンサーマーケティング。当社では定期的なメディアの市場動向チェックと、インフルエンサーとのダイレクトなリレーションシップを通じて、常に質の高いサービスを提供できる体制を整えています。

 

Q.特定のターゲット国がない場合は、どうされているのですか?

 

シンガポールなどの英語圏がおすすめです。こうした情報発信を行う層は英語ができることが多いため、広く情報拡散できます。まずはそういったところから試されるとわかりやすいのではないでしょうか。

 
 

以上、アジアにおけるインフルエンサーマーケティングについて、株式会社Rouge Asiaの花堂 博美氏に伺いました。インフルエンサーマーケティングに対するニーズは、今後ますます高まっていくと思われます。動画を活用したプロモーションなど、SNSの活用トレンドを積極的に取り入れていくことも重要ですね。

Pocket