こんにちは、タイ担当の平松です。

 

4月、新入社員のまだぎこちないビジネスマナーを温かく見守っているよという方もいらっしゃるのではないでしょうか。でもその姿は、もしかすると異国の土地に出張へでかけた自分自身の鏡かも…?

 

日系企業の進出先として人気を集めているASEAN諸国は、同じ“アジア”という安心感から油断しがちですが、やはりひとくちにアジアといってもビジネスマナーの違いは潜んでいるもの

 

もちろんベースは共通している部分も多いのですが、相手の期待値がもともと高いからこそ、突然がっかりされないように、違う部分も含めて正しく理解しておきたいですよね。

 

ということで今回は、同じアジアでもやっぱり違う?! 進出前に知っておきたい、ASEAN各国のビジネスマナーや風土について少しだけ、ご紹介したいと思います!

 

 

タイ―誰にでも合掌すればよいわけではない? 階級ごとに細かな作法

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まずは私の担当しているタイから。私も現地に常駐していた経験がありますが、タイのビジネス社会では「上司に従順である」という特徴があると感じていました。聞けば、タイでは今でも階級が重視されていて、子どもの頃から相手の階級ごとに作法をしつけられるのだとか。

 

タイの挨拶というと、よく両手を合わせてお辞儀をする「ワイ」を思い浮かべる方がいると思いますが、これは自分よりも階級が上の方に対して行う作法。誰かれ構わずワイをするのは、実は間違いです。中でも合掌の位置が高いほど、またお辞儀の深さが深いほど敬意を表し、親指を鼻の辺りに近づけるのが最上級のワイとされています。

 

基本的には若年者や社会的地位が低い者が年長者や目上の者に対して行う作法ですが、ビジネスシーンなど双方が初対面や同格のときは、どちらからともなくお互いワイをすることもありますので、心づもりをしておくとよいかもしれません。

 

また、階級や地位を重んじるからこそ、初対面の相手には一見「プライバシーに踏み込み過ぎでは?」と思われるような質問が交わされることも。下記の関連記事にもある通り、あらかじめ文化を理解して戸惑うことのないようにしておきたいですね。

 

“タイでは現在でも階級が重んじられているため、ビジネスでもそれぞれの階級に応じたコミュニケーションマナーが守られるのだそうです。そのため初対面の相手と話す際は、相手の外見、年齢、職業、学歴、姓や人間関係からその人の地位を判断するのが普通です。他の文化圏ならプライバシーに踏み込み過ぎと思われるような質問も一般的に交わされるので、そのことも頭に入れておくと良いかもしれません。
上下の関係が重んじられるため、名刺交換は地位の高い人から順に行われます。また、自分より地位の高い人に対しては“ワイ”と呼ばれる、合掌しながらお辞儀する挨拶の形式がとられます。相手の階級に応じて細かく作法が決まっており、タイでは幼いころから教育されているそうです。”

 

※引用元:フジサンケイビジネスアイ「出張時に気をつけたい世界のビジネスマナー」http://www.innovations-i.com/column/servcorp/1.html

 

マレーシア―お祈りの時間に配慮したアポイントを

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次はマレーシア。イスラム教の国ということで文化的な違いはいろいろとありますが、今回はビジネスマナー視点ということで、取引先にアポイントをとる際の注意点をシェアしたいと思います。

 

進出時にはいろいろと現地の会社を訪問する機会も出てくると思いますが、マレーシアでは原則として相手のお祈りの時間を尊重するため、お祈りの時間近辺にアポをとるのは避けた方が無難です。

 

首都のクアラルンプールでは月〜金曜日の営業ですが、週によっては伝統的なイスラムの祝日を重んじて木・金曜日を週末としている地方もあります。また、金曜日が営業日でもお祈りでモスクへ行くために長めの休憩時間をとるところもあるそうです。

 

また、ラマダン期間中の訪問も会食等は難しくなりますので、あらかじめご注意を。アポイントをとる際にはイスラム教の事情を踏まえたうえで、早めのスケジュール調整を心がけるとよいですね。

 
 

べトナム―信頼関係を構築して商談はじっくりと

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最後にご紹介するのはべトナム。話好きといわれる国民性もあって、ビジネスの場でも雑談が長々と続き、なかなか本題にたどりつかない…? なんていうこともしばしばだとか。でも途中でさえぎることなく最後まで話を聞くことがビジネス上のマナー。時間はかかりますが、話をさえぎって交渉決裂…という事態を招かないためにも、しっかりと耳を傾けて、信頼関係を築くことが大切なのだそう。

 

交渉には時間をかける傾向があるそうなので、商談はすぐにあきらめることなくじっくりと。 そんなべトナム人とのビジネスには、宴会も重要な要素のひとつです。ただ宴会をセッティングする際には、日本の感覚ではなく、夕方5時頃には仕事を終えているべトナム人がそのまま参加できる5時半頃から開始して早めに解散、がおすすめです。

 

ただひとくちにべトナムといっても、ハノイがある北部と、ホーチミンがある南部では大きく文化が異なり、南部の方が商業主義的で意思決定が早いという傾向もあるとか。都市にあわせた商習慣を意識してみるのも大切なようですね。

 

 

…さて今回は横断的に、ASEAN諸国のビジネスマナーや慣習のほんの一部をご紹介しました。

 

名刺交換は地位の高い人から交換するなど、日本と共通のルールも多いアジア諸国ですが、やはり異なる部分もあるもの。郷にいっては郷に従うことで、現地のパートナーと良好な関係を築くことができ、進出先でのスムーズな展開へとつながるはず。ぜひ進出前に、その国特有のビジネスマナーについてもチェックしてみてくださいね。

 

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