近年、日本人の海外移住者が増加しています。特に老後を過ごすなら、日本よりも生活費の安い東南アジアで豊かな暮らしをしてみたい、という方も増えています。

 

実際、東南アジアは本当に住みやすい国々なのでしょうか……?

 

ということで今回は、インドネシア編。現地パートナー企業の社員に、インドネシアの住みやすさについて、“リアルなところ”をヒアリングしてみました。

 

 

【ビザ・移住条件】成功には、日本でも裕福に暮らせるだけの資金が必要

インドネシア航空

 

海外移住に欠かせないもの、それはビザ。インドネシアのビザには複数の種類がありますが、海外移住を目的とされる方は(1)か(2)の取得を目指すことになるでしょう。

 

(1)リタイアメントビザ:定年退職者及び年金受給者を対象としたビザ。就労はできず、55歳以上で月1,500ドル以上の年金受給者、あるいは同額以上の銀行金利の配当や定額収入があること。指定された観光地域において35,000ドル以上の宿泊滞在施設の購入者、または月500ドル以上の賃貸物件を契約していること。滞在中にインドネシアの使用人(メイド)を雇用すること等の厳しい条件があり、悠々自適の海外移住を成功させるには、日本でも裕福に暮らせるだけの資金が必要となります。

 

(2)就労ビザ:インドネシア国内で就労が可能なビザ。取得にはインドネシアの会社の雇用主からの証明が必要です。

 

(3)ビジネスビザ:ビジネス(商談)の目的で滞在するビザ。目的ごとに細かく分かれます。

 

(4)留学ビザ:インドネシアの学校へ留学の目的で滞在するビザ。

 

(5)結婚ビザ:インドネシア人と国際結婚し、インドネシアで暮らすためのビザ。

 

(6)ソシアルビザ:インドネシアとの文化交流を目的として、インドネシアの家族や友人へ長期訪問の目的で滞在するビザ。インドネシア人による各種証明書が必要です。

 

(7)アライバルビザ:観光客用のビザ。

 

ビザの取得期間は順調にいけばおよそ2か月程度です。資金計画を綿密に行い、成功できる確信を持ってビザを取得しに行ってください。主に在外インドネシア大使館での取得となります。

 

 

【生活費】インフレが著しく、物価の割安感はない

インドネシア ストア

インドネシアのオフィス入口

 

ジャカルタで生活する場合、1ヵ月の生活費はどのくらいになるでしょうか。日本人駐在員1人をモデルとしたときの、家賃・光熱費・食費・交際費・交通費(ガソリン代含む)・その他雑費の内訳はこのような感じです(単位はUSD)。

 

家賃:1,000~2,000
光熱費:家賃に含まれます
食費:300~800
交際費:300~500
交通費:300
その他:100
合計:2,000~3,700 USD
(※2015年8月時点の目安)

 

なお上記は「日本人駐在員」をモデルとしているため、現地平均よりは相当高い相場です。日本円に換算すると、1ドル120円として約24~42万円。駐在員クラスの暮らしをイメージする場合は、日本でも都市部で生活していける程度の金額が必要になります。

 

さらにインドネシアは現在インフレが著しいため、今後も物価上昇は継続することが予想されています。東南アジアは生活費が安いというイメージがありますが、求める生活レベルによっては必ずしも当てはまらないということは、頭の片隅に入れておいたほうがよさそうです。

 

 

【仕事】就職は学歴・職歴を重視。製造業・エンジニアがねらい目

インドネシア 都市

 

もし就業ビザを手に入れたい場合、インドネシアの会社に就職することになりますが、日本人が仕事に就くことの難易度はどのくらいなのでしょうか。

 

インドネシア政府の自国民保護の観点により、外国人が就職するためには英語スキル・学歴・職歴が重視されています。ねらい目の業種・職種はというと、業種では製造業。職種ではより専門性の高いエンジニア等は仕事に就きやすいようです。

 

給与は職種やポジションによって差が大きいですが、インドネシアの会社での採用を前提とした場合、未経験者は月収1,000 USD~、ある程度の経験者は月収2,000 USD~程度になるようです。

 

インドネシアで外国人として移住するには相応の資金が必要となり、日本よりも安く暮らせるというイメージは、現地駐在員からのインタビューの限りでは実際とギャップがあるようです。とはいえ、お金という課題を乗り越えれば、東南アジアでも親日国と言われるインドネシアの人たちと異国情緒に囲まれる日々が待っていることでしょう。

 

今後はインドネシア編の続編として、仕事や食生活の駐在員生情報もお届けしていく予定です。どうぞお楽しみに。

 

 

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